もう10年以上前のこと・・・

社員寮で隣に住んでいた同僚が話があるという。
なんだろう？別に大したことはなさそうな顔はしていたが・・。

帰りの電車で話を聞くと、

「魚釣りがしてえ、

　　それもルアーフィッシング！」

いつだったかバスタックルを見せたことがあったけど、それが気になっているのだと思っていた。実は空前のバスブームにあおられていただけだったが・・。
そんなこんなで彼はバスフィッシングの道具を揃えたが、こんな都会でそう簡単にバスが釣れるはずもない。

半年ほどして、同僚が言う。

芦ノ湖の解禁に鱒を釣りに行こうぜ！

鱒ならこっちも初心者だ。
たまにはそういう関係で釣りに行くのもいいなと思い同意した。

すると、ヤツは驚くべき行動に出たのだった・・。

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社員寮から 100mの所に某S大和店があった。

釣り好きにはうってつけだが、行けばついつい道具を買うのでなるべく行かないようにしていた。
夏休みに地元に帰るときの「おみやげルアー」を買うには都合が良いが、狭い寮が道具で溢れ、おまけに財布が空になるのはゴメンだった。

同僚の方は、既に常連になっていて部屋を訪れれば道具は増えていた
・・・が、まさか1回だけ行く予定の芦ノ湖の鱒用に道具を買うとは思ってなかった。

TEAM DAIWAの2万円くらいの青緑の竿と、やっぱりTEAM DAIWAの2万円くらいの青緑のスピニングリール・・。

合計4万チョイ。

ルアーも入れればもっとだな(笑)

嬉しそうに道具を見せるし、趣味のことだから否定するつもりもない。

しかし、「お目当ての彼女用に貸し出し用のタックルを買う！」って言ったときは、さすがに「氷点下の芦ノ湖に初デートには来ないだろうからやめておけ」と説得したのだった(笑)

いざ、3月最初の休日に芦ノ湖に出向いてみれば、人人人人人人人
岸のどこを見回しても2m間隔で並んでいるのには驚いた。
2月のフィッシュオン王禅寺と良い勝負だ。
交通機関が電車だったからスタートは10時くらいだっただろうか、出遅れ気味・・。

周囲のストリンガーを見れば、10匹以上キープしている人もザラだったから、「おぉ～、結構釣れるのかも？」と意気揚々。
しかし、現実は甘くなかった。
あまりにも釣れないので、お隣さんに話を聞くと、「朝早い時間は良かったけれど・・・」と地合いが過ぎていることを知らされる。

それでも2人とも、極寒の雪のちらつく芦ノ湖で2匹ずつ釣れた。

こっちはベイトタックルに5g位のスプーン。
同僚は、例のスピニングタックルにやはり5g位のスプーン。



当時の買ったルアーは、これだった。

三ツ木:「結局2匹ずつしか釣れなかったな」

同僚:「ああ、数は同じだけどさ・・・・」

三ツ木:「高く付いたよな(笑)」

「一匹2万円の鱒(笑)」

最後のせりふは一緒に言った(笑)